価値のインターネットとは?
インターネットの誕生により、あらゆる情報(テキスト・画像・動画など)を世界中の人々が、瞬時に送受信できるようになりました。リップル社の価値のインターネット(Internet of Value:IoV)のビジョンが実現すれば、情報と同様に、あらゆる価値(法定通貨・有価証券・暗号資産・債券など)を世界中の人々が、インターネットへのアクセスさせあれば、時間や場所を問わず瞬時に送受信ができるようになります。

価値のインターネットは、グローバル経済・金融の常識を根本的に覆しうる革命的なビジョンです。

管理人

前章で紹介した国際送金の効率化に次ぎ、価値のインターネットの構想は、リップル社が実現を目指している根幹的なビジョンです
価値の交換・送受信を、現在における情報の交換・送受信と同じぐらい便利なものに…

今まで意識したことがありませんでしたが、現状の価値の交換・送受信の方法は、情報の交換・送受信と比較すると、とても複雑かつ煩雑ですもんね。

困っちゃん


国際送金の効率化の延長線上に…

リップル社が暗号資産・XRP、分散型台帳技術・XRPレジャー、ILP技術などの活用を通じて、国際送金の効率化と価値のインターネットという二つのビジョンを実現しようとしていることについては以前の章でも説明しましたが、これら二つのビジョンは独立した個別のものではなく、価値のインターネットのビジョンは、リップル社が日々進めている国際送金の効率化の実現の延長線上にあるリップル社の最終的な目標となります。

リップル社は自社の送金ソリューションや暗号資産・XRPのエコスシテムを広範に普及させることで、最終目標である価値のインターネットのビジョンを実現させようとしています。実際に価値のインターネットのビジョンが実現をすれば、金融機関や送金業社に対してだけではなく、社会全体に対して価値の移動・移転に関する既存の概念を根本的に覆すようなパラダイム・シフトを引き起こすことが期待されております。

管理人

リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンがどういったものなのか、軽く見てきましたが、次項ではリップル社が価値のインターネットのビジョンを構想するに至った理由や動機を見ていきます。

リップル社はどういったきっかけや問題提起のもと、価値のインターネットのビジョンを構想するに至ったのでしょうか。

加えて、価値のインターネットのビジョンが実現した場合、社会に対してどれほど大きなインパクトを起こせるのか、詳細に掘り下げていきます。

価値の交換では相互運用性が欠乏している

Gmailでメールを送る場合、同じGmailのアドレスにしか送れない、アメリカに住んでいないとアメリカのサイトにアクセスができない、ソフトバンクの回線を利用しないとヤフーにアクセスができない…なんて考えられないですよね。情報の送受信に関しては、プラットフォーム間の相互運用性が極限まで最適化されていますが、価値の送受信に関してはどうでしょうか?現在ペイパルやPayPayなど多くの送金・決済プラットフォームが存在し、それらは個別で見ると非常に便利なサービスではありますが、プラットフォーム間の相互運用性が欠乏しています。

リップル社が目指している価値のインターネットのビジョンは、あらゆる価値の送受信を情報の送受信と同様、時間・場所・コスト・煩雑さに苛まれないシームレスでストレスのないものにしようとしています。

調子・のり助

なるほどなぁ…確かにこうして改めて考えてみると、今の価値の交換・送受信のシステムは不便やなぁ〜
そうなんですよね…現状に慣れてしまっているので、普段改めて考えることはありませんでしたが、よくよく考えてみると、とても不便なシステムなんですよね。

私自身、写真や動画はインターネットを通じて、瞬時にいつでも誰にでも送れるのに、お金はなんで送れないんだろう…って疑問に思っていました。

上記では、ザックリとした例を提示しましたが、価値の交換や送受信における相互運用性の欠乏が引き起こしている非効率な現状を下記でより具体的に見ていきましょう。

管理人


相互運用性の欠乏がもたらす煩雑な現状

前項では、現状の価値やお金の送受信・交換を行っているプラットフォーム間の相互運用性が欠乏していることについて触れましたが、相互運用性の欠乏がもたらしている煩雑な現状を、図示されている例を見ながら具体的に掘り下げていきましょう。

図示されている例では、AさんがBさんにお金を支払おうとしようとしています。AさんはPayPalというプラットフォームを利用していますが、BさんはPayPayというプラットフォームでしか支払いを受け付けていません。この場合ですと、AさんはまずPayPalから自身の銀行口座がある銀行Aにお金を出金しなければいけません。その後、銀行Aの銀行口座からPayPayにお金を入金しなければいけません。もし仮にAさんがPayPayのアカウントを持っていなかった場合、Aさんは一からPayPayのアカウントを開設しなければいけません。その後、AさんはBさんにPayPayを通じてお金を送金してやっと支払いが完了します。上記の例は簡略化されたものですが、プラットフォーム間で相互運用性が欠乏しているがために、多くの手間や時間を要する非常に煩雑な構図になってしまっていることが見て取れると思います。

困っちゃん

うわぁ…こうして改めて考え直すと、ものすごく不便ですね…
・家族や友人にメールやメッセージを送る際
・仕事で同僚や取引先にメールを送る際


…価値の交換や送受信と同じぐらい不便だった場合、高度情報化社会を通じて我々が現在享受できている情報の瞬時な交換や送受信がもたらす恩恵を受けることができません。

そう考えると、現状の価値の交換や送受信の煩雑で非効率的な実態は、社会に多くの不利益を被っているのかもしれません。

リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンが実現し、価値の交換や送受信が最効率化すれば、社会に対して多くの効用をもたらすだけではなく、人々は価値のインターネットによりもたらされる利便性をフルに享受することができるようになるのです。

管理人

困っちゃん

価値のインターネットの実現がもたらす新たな社会の形…楽しみですね!
昔は、現在の価値の交換や送受信と同じように、情報の交換や送受信のサービス・プラットフォーム間での相互運用性が欠乏していました。

非常に不便で非効率な状況でした。

技術の発展に伴い、情報の交換や送受信の分野でサービス・プラットフォーム間での相互運用性が実装されたことで、異なるメール・プラットフォーム間でもメールを相互に送受信することができるようになり、情報の交換や送受信における利便性が飛躍的に向上しました。

リップル社は、価値の交換や送受信においてもサービス・プラットフォーム間での相互運用性を実装させることで、情報の交換や送受信で相互運用性が実装された時と同様に、多くの障壁や摩擦を取り除き、価値の交換や送受信の利便性を飛躍的に向上させようとしているのです。

管理人


スポンサーリンク

コインチェック

管理人

これまでの項では、リップル社が価値のインターネットの構想をするに至った理由・動機や現状の価値の交換や送受信の煩雑で非効率な実態を見てきました。

本項では、話題がガラリと変わり…

・ペイメント(Payment)
・セトルメント(Settlement)


…という二つの概念を見ていきます。

この二つの概念を理解することで、リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンをより深く理解することができるだけではなく、価値のインターネットのビジョンがいかに壮大で、社会にパラダイムシフトを引き起こしうる大きなプロジェクトであるかをよりイメージしやすくなります。

ペイメントとセトルメントの違い

普段生活をしている上であまり意識をすることはありませんが、ペイメントとセトルメントの違いを理解することで、リップル社のビジョンや送金ソリューションがいかに先進的で先見的なものであるかをより深く理解することができます。

ペイメントはあくまでも支払い・決済を実行した(しようとした)という事実の記録で、実際には現物のお金は動いていません。クレジットカードによる決済がペイメントの代表的な例で、クレジットカードで決済をした場合現物のお金は動いておらず、クレジットカード会社は受取先であるお店に後日入金をしますし、支払い者もクレジットカード会社に立て替えてもらっているお金を後日支払います。対してセトルメントは現物のお金が実際に移動をし、目的地に着金をしている状態のことを指します。セトルメントの代表例は、現金による支払いです。

調子・のり助

気のせいかもやけど、同じような話をどっかで聞いたことがあるような…
おぉ!のり助さん鋭いですね!

前章で、コルレス銀行・コルレス口座を通じて行われているみなし国際送金について説明をしましたが、実はあれもペイメントの典型例なんですよ!

ペイメントとは支払者(債務者)が…

「支払いをしましたよ(しますよ)」

…と支払相手(債権者)に示す暫定的な意思表示のようなものなので、その場では現物のお金は動いていません。

現物のお金の引き渡し・移動がその場で生じていないので、みなし送金・みなし決済というような表現を用いています。

他方のセトルメントは、現物のお金が実際に移動・移転され、目的地への着金・納金が完了した状態のことを指しています。

現金払いがセトルメントの最も典型的な例ですが、地球の裏側にいる人に瞬時に現金を手渡すことは不可能ですよね?

リップル社は、時間や場所などの制約を受けない、低コストかつ即時的な現物のお金・価値の送金・移動を実現しようとしているのです。

そのためリップル社が築こうとしている価値のインターネットの構想は、厳密に言うと…

セトルメント・ベースの価値のインターネット

…と規定することができるのです。

セトルメント・ベースの価値のインターネットとはどういうものなのか、次項でより詳細に見ていきましょう。

管理人


真の価値のインターネット

リップル社が実現しようとしている価値のインターネットのビジョンは、セトルメント・ベースでのお金や価値の送金や送受信を可能にするものです。というのも、ペイメント・ベースのお金の送受信に関しては、特定のペイメント・プラットフォーム内であれば、ある程度実現しているからです(PayPalなど)。しかし、それらプラットフォームは以前の項でも先述した通り、あくまでもみなし送金を行なっているペイメント・ベースのものであるため、現物のお金や価値を移動できるセトルメント・ベースのお金の送金や価値の送受信を実現するものではありません。

リップル社が目指している価値のインターネットは、現物のお金や価値の瞬時な送金・送受信を実現するセトルメント・ベースのものなのです。

調子・のり助

この話を聞く前は、ペイパルとかあるわけやし、ぶっちゃけそれでええやんって思ってたんやけど、あくまでもセトルメント・ベースやないと真の価値のインターネットとは呼べへんのやなぁ…
実は私もペイメントとセトルメントの違いを理解する前はそう思っていました…だからこそ、ペイメントとセトルメントの違いを理解することはとても重要なことなのです。

というのも、ある特定のペイメント・プラットフォーム内(PayPalなど)であれば、ペイメント・ベースでのみなし・価値のインターネットはもうすでに存在するのです。

しかし、それらペイメント・プラットフォームは、以前の項でも先述したように他のプラットフォームとの相互運用性が欠乏しており、同じプラットフォームを利用している者同士でしかお金の送受信ができません。

また、現状の国際送金・決済はペイメント・ベースのみなし上で行われているため、前章でも見てきた通り、事前に特定の口座に大量の資金を充当しなければいけず(コルレス口座)、国際送金・決済を処理している金融機関にとって大きな負担となっています。

リップル社が築こうとしている価値のインターネットのビジョンは、現状行われているようなみなし上のお金の送受信ではなく、現物のお金や価値を瞬時にかつ低コストで金融機関・企業・人々が移動・交換・送受信をできるようになる世の中の実現です。

管理人


相互運用性の実現がもたらすもの

リップル社が目指している価値のインターネットのもう一つの大きな特徴は、ペイメント・プラットフォームや送金エコシステム(金融機関・送金業社)間における相互運用性の実現です。

現状ですと、特定のペイメント・プラットフォームや送金エコシステム(金融機関・送金業社)間でしかお金の送受信ができず、相互運用性が欠乏しています。リップル社の価値のインターネットのビジョンが実現すれば、あらゆるペイメント・プラットフォーム、送金エコシステム間で相互運用性がもたらされ、異なる主体間で、障壁なく、シームレスにお金の送金や価値の送受信ができるようになります。


管理人

前項では、リップル社が掲げている価値のインターネットの特徴の一つとして…

現物のお金や価値が実際に移動をするセトルメント・ベース

…であるという説明をしてきましたが、もう一つの特徴として…

異なるペイメント・プラットフォーム間における相互運用性の実現

…を目指しています。

リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンが実現すれば、上記で図示されている通り、異なるペイメント・プラットフォーム間における相互運用性が実現し、異なるプラットフォーム間でもお金の送金や決済が可能となります。

例えば、PayPalに預託してある資金で、Line Payでの決済を受け付けているお店に対し、Line Payではなく、PayPaylを通じて支払いをしたりお金を送金したりすることができるようになる…というような具合です。

しかし上記の例は、リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンが実現しようとしている相互運用性のほんの一例でしかなく、やがては異なる経済主体(国家・金融機関・企業・個人)間におけるお金や価値の相互的な交換・送受信を実現しようとしています。

最終的には、お金や価値を現在における情報と同じように…

・低コスト
・即時的
・時間や場所などの制約を受けない
・シームレスでストレスフリー


…に交換・送受信ができるようになる世の中を実現しようとしているのです。

リップル社が掲げている価値のインターネットが構築しようとしている…

・セトルメント・ベースのお金や価値の送金や送受信
・異なるペイメント・プラットフォームや経済主体間でのお金や価値の交換


…を実現する上で、根底技術として…

・暗号資産・XRP
・分散型台帳技術を活用するXRPレジャー
・あらゆる規格の台帳を繋ぐILP技術


…が用いられています。

リップル社が掲げている国際送金の効率化・価値のインターネットのビジョンを実現する上で必要不可欠となっているこれら根底技術の仕組みや、どのように両ビジョンの実現に活用されているのか(されようとしているのか)、については後々の章で詳しく深掘りをしていきます。

これまでの項で、価値のインターネットが実際に実現した場合、社会に対して計り知れない影響を及ぼす可能性があるということをお伝えしてきましたが、最後に、具体的に世の中に対してどのようなインパクトを起こしうるのか、一つの具体例を見ていきます。

地球の反対側に1円を送れるようになる

最後に、リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンが実現した場合、社会に対してどのようなインパクトがあるのか、具体例を一つ挙げます。

現状ですと、日本からブラジルに1円を送金したかったら、ブラジルに直接現物の1円玉を郵送する以外事実上不可能です。ですが、価値のインターネットのビジョンが実現すれば、図示されている通り、メールを送るのと同じぐらい容易に、ブラジルに1円を瞬時に送金することが可能になります。

リップル社が目指している価値のインターネットのビジョンが実現すれば、ありとあらゆる価値をありとあらゆる媒体を通じて、障壁なく、瞬時に送受信ができるようになります。お金や価値の概念を根本から覆し、今まで想像もできなかったような新たなサービスや発想が誕生するかもしれません。

調子・のり助

地球の反対側に1円を送れるようになる…?それってそんな大したことなん?
確かに、ぱっと見、取るに足らない議論のように思うかもしれませんが…

・出来ないからやらないこと
・出来るけどやらないこと


…を混合してはいけません。

確かに現状のままですと、地球の裏側の誰かに1円を送ることなんて不可能ですし、あえて考えるようなことでもないかもしれません。

しかし、歴史を少し遡ると、革新的な先進技術が登場する度に、我々の予想を遥かに超えるような社会的インパクトを引き起こし続けてきました。

例えば、電子メールが開発された当初は、単に手紙の機能を代替するだけだと考えられていましたが、実際蓋を開けてみると、画像・動画・テキストなどの情報の交換、メールマガジンなどの情報発信ツールとしてなど、電子メールが開発された当初では考えられなかったような用途で活用されています。

また、インターネットが開発された当初…

・ツイッター
・フェースブック
・インスタグラム


…などのSNSプラットフォームだけではなく…

・ユーチューブ
・ネットフリックス
・アマゾン・プライム


…などの動画ストリーミング・サービスが生み出されることを事前に予想できた人は極僅かしかいませんでした。

リップル社が掲げている価値のインターネットのビジョンが実現することで、電子メールやインターネットが我々の社会に対して多大なるインパクトを引き起こしたのと同様に、現時点では想像もつかないような新たなサービスやプラットフォームを生み出す触媒となってくれることを期待しております。

管理人


管理人

本章はこれで以上となります。

本章では、リップル社が実現しようとしている価値のインターネットのビジョンがどのようなものなのか、詳細に掘り下げてきました。

先述した通り、価値のインターネットのビジョンはリップル社が超長期的なスパンで実現を目指しているビジョンであり、同社が目指している国際送金の効率化の延長線上にある最終的な目標です。

これまでの章では、暗号資産・XRPに関する大枠的な概要やリップル社が掲げている国際送金の効率化や価値のインターネットのビジョンなど、どちらかと言うと抽象的・概念的な話をしてきましたが、次章からはいよいよ本格的に…

・暗号資産・XRP
・XRPレジャー
・ILP


…の技術的な仕組みやリップル社が掲げている両ビジョンを実現するための根底技術として、どのように活用されているのか(されようとしているのか)を詳しく見ていきます。

スポンサーリンク

SBI FX