今回のてにログでは...
てにったーさんが、将来的に、金融機関以外の企業がXRPを保有しうる理由や動機を丁寧に解説してくれています(配信日:2019年6月16日)

てにったー

なぜ金融機関以外の企業がXRPを保有しうるのか?

ご質問を頂いたのでご説明したいと思います。

てにったー

XRPが流動性を獲得してブリッジ送金がメジャーになった場合、金融機関以外の企業がXRPを購入&保有することが期待されます。

その理由は結論から言うとコストの削減と資金効率の向上です。

企業は通常いつでも支払いできるように一定額の現金を常に手元に置いています。

てにったー

ここで例としてある日本の電機メーカーA社が製品の原料をメキシコから購入するケースを考えてみます。

XRP市場の流動性が高くて両替時のスプレッドが十分小さければ、支払いはブリッジ送金が最良の選択になります。

この時の送金フロー↓

JPY⇒XRP⇒MXN(メキシコペソ)

…この場合…

JPY⇒XRPとXRP⇒MXN

…の2回分の両替コストがかかります。

もしここでA社がXRPを予め保有すればこの支払いが発生した際…

XRP⇒MXN

…と1回分の両替で良くなり送金コストの削減が可能になります。

これはXRP保有需要の増加が期待されます。

てにったー

もう1つ別の例を示します。

今度はアメリカのEコマースのグローバル企業B社を考えます。

彼らも当然支払いに準備するため一定額の手元資金を保有しています。

B社は世界20か国に販売拠点を持ち、現地で即日支払いに対応できるよう、20種類の外貨を一定額ずつ保有します。

これはコルレス銀行のノストロ口座と同じ状況と言えるかもしれません。

各国で作った口座残高の維持にコストがかかるし、またどの通貨でも不足なく用意するため、国の数だけ資金を寝かせることになる。

これは資金効率の面で不利になります。

ここでもしB社が…

複数の外貨保有⇒XRP単一の保有

…に切り替えれば

20ヵ国分の口座維持コストを減らすことができるだけでなく、XRP1種類で各国へ資金を融通できるので資金効率を向上させることが可能になります。

これもまた企業にXRP保有のインセンティブを生じさせます。

てにったー

ここで問題になるのが価格変動(ボラ)ですが、ボラを嫌う場合には許容できる範囲までヘッジ(=ボラを抑制)すればOKです。

XRPの流動性が仮にある程度高まっても、依然として法定通貨よりもボラが大きい可能性があります。

ボラを嫌う場合はヘッジのためのコストをかけながら保有することになります。

現状ですでにB社は外貨保有時に、ヘッジを含めた維持コストがかけています。

つまり複数の通貨に対して維持コストを払うよりもXRP1個だけにすればヘッジを含めた維持コストも安く抑えることが可能になります。

ちなみに、リップル社は将来的にXRP保有時のヘッジコストをマイナスにする、つまり自国通貨や外貨を持つよりも、XRPを持った方がお得にするよう努力してます。

これについてはまたいつかご説明したいと思います。

てにったー

話を本題に戻しますがこのようにしてXRPがユニバーサルな保有資産としての地位を獲得できれば…

XRP⇒相手国通貨

…という1回両替が増えます。

つまり企業が支払いに準備している手元資金のうちの一部、もしくは大部分を法定通貨からXRPに置き換えることが期待されます。

さらに、例えば日本のA社がアメリカのB社に自社製品を卸売りする時、両者が既にXRP保有済みならば、もはや法定通貨を使う必要はなく…

XRP⇒XRP

…と直接送ってしまえば良いことになります。

高い流動性がもたらす直接決済の環境です。

XRP⇒XRP

…こうすれば送金コストはほぼゼロ。

「メールし放題」ならぬ「送金し放題」です。

かかるのは年率〇%のヘッジコストのみ。

インターネット定額みたいな話です。(このコストも将来的にはマイナスかも。)

このような送金環境は世界の送金額を飛躍的増加させる可能性があります。

以上です。

てにったー

ちなみに取引のコストとスピードが劇的に改善すれば、全取引のコスト合計は下がると思いきや、逆に利用量が爆発的に増え、元のコスト合計を大幅に上回るほど使われるようになると予想されます。

コスト削減が消費量を増やした例

①馬車⇒蒸気機関⇒自動車
②手紙⇒FAX⇒メール


おねがい
てにログで記録・まとめている内容は、投資のアドバイス・助言ではないことをあらかじめご留意頂けますと幸いです