今回のてにログでは...
てにったーさんが、「送金に使う通貨の価値ってそもそも上がる必要があるのか?」という問いに対して、自身の考察を交えながら丁寧に回答をしてくれています(配信日:2019年3月2日)

てにったー

送金に使う通貨の価値ってそもそも上がる必要があるのか?

これに対する答えを求めるには、価値が上昇しない通貨、例えば米ドルで考えてみるといいかもしれません。

もし米ドルがデジタル通貨化して、XRPのようにブリッジ通貨として機能したとします。

その場合…

日本円⇒デジタルUSD⇒メキシコペソ

…という順に取引所or両替所で両替していくことになります。

ここで世界の国際送金額を調べてみると、たった1日で5兆ドル以上と言われていることがわかります。

これを市場流動性を利用して送金しようとするとそもそも市場に供給すべきデジタルUSDの額がとんでもない額になります。

BTCやXRPの発行数と1日の市場取引量の比を参考にすると…

30:1~200:1

…の範囲になります。

つまり1000億USD通貨を発行しても、1日に回転する量は5~30億USDだということです。

これを実際にデジタルUSDに代入すると、1日5兆ドルの送金を100%捌くには最低でも150兆ドルつまり1.5京円必要になります。

送金シェア10%だったとしても1500兆円です。

そんな量の通貨を発行できる主体なんておそらくいないし、仮にいたとしても通貨発行元の中銀(Fed)くらいになるかと思います。

この観点で考えると、ブリッジ通貨として必要な条件の1つが「価値のスケーラビリティ」と言えます。

つまり通貨それ自体が価格上昇が送金可能額を増やす、という考え方です。

ここにこそ法定通貨にペッグしないデジタル通貨の必要性があると考えられます。

では実際に使われれば価格が上がるのか?という疑問が出てくるかもしれません。

それについてはまた別の議論になります。

機会があればご説明したいと思います。

大変長くなりましたが以上です。

ここまでお読みくださりありがとうございました。


おねがい
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