【Bob語録#13】金融業界における熾烈な競争意識

皆さま、こんにちは!

記事をご覧頂き誠にありがとうございます!

今回の記事でも引き続き元リップル社員である
ボブ・ウェイさんが開設した質問スレの内容を
ピックアップしてまとめます。

元リップル社員が開設した質問スレとは? 【Bob語録#0】元リップル社員があらゆる質問に答える

では早速今回の質問を見ていきましょう!

JPモルガンなどの大手金融機関・投資銀行は、リップル社のことをどう捉えているのでしょうか?

彼らはリップル社のことを競合視しているのでしょうか?

例えば、JPモルガンは、自社独自の仮想通貨(暗号資産)であるJPMコインの発行を表明しましたよね?

加えて、まだRippleNetに参画していない大手金融機関や投資銀行は、とりあえず様子を見ているだけなのでしょうか?

※元の質問が非常に漠然としているため、質問者の意図を可能な限り汲み取った上で、質問の方を意訳・要約しております

Good morning Bob. Do you believe large players such as JP Morgan (and many others not necessarily in direct coordination but possibly in some way) are trying to suppress the market until they feel they can get a leg up on all of us marginal people who “got in” before them, reversing what has been the age old system of us buying in en-mass after an IPO? Watching the price action (the charts) it sure seems like it is being held back. It feels like a race between Ripple building an organic growth of utilization towards more and more liquidity versus traditional finance delaying and trying to figure out a way around Ripples ILP and XRP’s interoperability (I’m not a tech guy, so hopefully I have these terms right). It’s why we are all so excited about the possibility of xRapid taking off, when utility and organic volume exceeds the ability of large players to suddenly dump just as the prices are taking off, killing any run.

VanGogh
参考 元の質問XRP CHAT

管理人

昨今、質問者も言及されているJPモルガンなどの金融機関だけではなく、SNSプラットフォーム・サービスを提供しているフェースブックなどが自社独自の仮想通貨(暗号資産)の発行を示唆しており、これらがリップル社の送金ソリューションやXRPと競合するのか否かが大きな議論となっています

早速回答を見ていきましょう!

銀行の生態はとても興味深いよ。

知っていると思うけど、アメリカの金融業界は、競争意識がとっても熾烈!

ただね、意外かもしれないけど、カナダの金融業界は、アメリカ以上に競争意識が熾烈なんだよ!

まぁ…僕としては、金融業界っていう大きな括りで全体を俯瞰すると、一つの大きな群れ・群衆にしか見えないんだけどね。

金融業界ほど大きな群れを一気に動かすのはとても難しい、だけど、自然界と同じように、大きな群れのうちの一匹が動き始めると、群れ全体がその一匹に釣られて一気に動き出すんだよ。

君(質問者)は、JPモルガン・チェイス(以下:モルガン)が自社独自の仮想通貨(暗号資産)を発行しようとしている点を引き合いに出したけど、モルガンは、リップル社とは直接競合しないと思うよ。

実は、モルガンは、もう何年も前からブロックチェーン技術の研究を行っていて、ブロックチェーン技術の活用や応用に特化した専門のチームも存在する。

私は以前、モルガンのブロックチェーン・チームを長年率いてきた、(当時の)リーダーのアンバー・バルデット氏(Amber Baldet)と何度か面談する機会があったが、彼女はとても聡明で人当たりも非常に良かった。

実は、彼女が設定してくれたおかげで、私を含めたリップル社のメンバーは、モルガンの幹部たちと非常に建設的なミーティングを実施することができた。

JPモルガンについてずっと話してきたけど、その一方で、RippleNetには、他の一切の追随を許さない金融業界きっての巨人であるバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(以下:バンカメ)が参画し、運営委員としてルール作りなどの重要な役割を担っていることを忘れてはいけない。

知っての通り、バンカメとモルガンは、業界きっての競合関係にあり、モルガンによる自社独自の仮想通貨(暗号資産)・JPMコインの発行に対してバンカメは相当意識しているだろうし、モルガンもライバルに対する牽制の意図が少なからずあったと思うよ。

逆に、モルガンは、(競合という意味で)リップル社のことは特に意識していないんじゃないかな?

モルガンによる一連の取り組み(ブロックチェーン技術の活用・JPMコインの発行)の背景には、バンカメなどの、ライバル金融機関を意識した牽制の意図が介在しているだろうね。

ただ、モルガンによる一連の取り組みは、RippleNetに参画している多くの金融機関に対して、ブロックチェーン技術・暗号資産の分野において、優位性を奪われるのではないか、という大きな危機感を植え付けたと思うよ。

というのも、RippleNetに参画しているような金融機関は、新たな技術やイノベーションを活用し、金融業界においてリーダーシップ・覇権を取り、業界全体を先導・牽引したいと考えているような強い野心を持っている金融機関ばかりだからね。

金融業界で覇権を取ろうと思うなら、二着ではもう遅すぎるのだ。(和訳文)

Banks are very interesting. US banks are very competitive. Canadian banks seem more cooperative. All seem like pack animals to me. It’s hard to get the pack moving, but once a few start it quickly turns into a stampede. It’s important for me to analyze the news based on this competitive perspective.

JP Morgan (because you named them) isn’t really competing with Ripple. They have had their own internal blockchain team for several years. It used to be run by Amber Baldet who I met with on several occasions while working at Ripple. She is an amazingly smart leader and was very gracious to me personally. She referring us up the chain to her bosses several times for very productive meetings.

On the other hand, if you look at RippleNet you’ll see Bank of America Merrill Lynch on the steering committee. It’s probably a pretty good presumption that JP Morgan and Bank of America are pretty competitive. I think of JP Morgan’s latest news as more of a shot across the bow towards our other banks, rather than Ripple in particular. But I do think that it might cause all the RippleNet banks to pick up their pace a bit. Everyone in RippleNet wants to be seen as both a thought and execution leader. You can’t be that if you’re second.

BobWay
参考 元の回答XRP CHAT
ポイント
・JPモルガンとリップル社は、直接的な競合関係にはない(ボブ氏の私見)

・JPモルガンには、ブロックチェーン技術や暗号資産の活用・応用に特化した専門のチームが存在する

・JPモルガンのブロックチェーン・チームの元リーダーであるアンバー・バルデット氏(Amber Baldet)は、リップル社員とも面識があり、リップル社員とJPモルガンの幹部間でミーティングのセッティングをしてくれていた

アンバー・バルデット氏(Amber Baldet)出典:RocketReach
・JPモルガンによる自社独自の仮想通貨(暗号資産)・JPMコインの発行に対して、他の金融機関は危機意識を抱いている(ボブ氏の私見)

・RippleNetに参画している金融機関の多くは、強い上昇志向を持っており、業界におけるリーダーシップ的なポジションを狙っている。

管理人

RippleNetに参画しリップル社の送金ソリューションを活用している(しようとしている)金融機関や送金業社は、金融業界・送金業界における先駆者・イノベーターとして、競合に対する優位性を担保しようとしています。

日々競争が激化している群雄割拠の金融業界・送金業界において、競合に先んじて優位的なポジションを取ることができた金融機関・送金業社と旧態依然を貫いている金融機関・送金業社とでは、後々大きく明暗が別れるのではないでしょうか。

その上で、上記の回答でボブ氏が仰っていた…

「金融業界ほど大きな群れを一気に動かすのはとても難しい、だけど、自然界と同じように、大きな群れのうちの一匹が動き始めると、群れ全体がその一匹に釣られて一気に動き出すんだよ。」

…という一文が特に気になりました。

金融機関や送金業社がリップル社の送金ソリューションを活用することによって、送金コストの大幅な削減・事業の効率化を実現することができれば、リップル社の送金ソリューションを活用していない競合に対して大きな優位性を持つことができます。

この構図が、金融業界・送金業界において広く周知され波及されるに至れば、上記の回答でボブ氏が仰っていた…

「群れ全体がその一匹に釣られて一気に動き出すんだよ。」

…というような現象が、自然の原理・競争の原理に則って引き起こされるのではないでしょうか。

自然界と同様に金融業界・送金業界では、日々熾烈な競争が巻き起こっており、まさに…

食うか食われるか

…の世界です。

上記の回答でボブ氏が仰っていた通り…

「金融業界で覇権を取ろうと思うなら、二着ではもう遅すぎるのだ。」

かの有名(?)な社会学者、チャールズ・ホートン・クーリー氏も下記のような言説を残しています。

「明日はなんとかなると思う馬鹿者。今日でさえ遅すぎるのだ。賢者はもう昨日済ましている。」

管理人

今回のBob語録は以上です!

最後まで読んで頂き誠にありがとうございました!

今後もBob語録をバンバンシェアしていきますのでよろしくお願いします!